筑波大学の国連ユースボランティア(UNYV)派遣生を紹介します。(遠山 里奈)
「筑波大学の国連ユースボランティア(UNYV)派遣生を紹介します。(遠山 里菜)」にお越しいただきありがとうございます。
国連ユースボランティア(UNYV)派遣生の平本 亘(@follow_me_peace)です。
2019年度国連ユースボランティア(UNYV)に、どんな大学生が筑波大学から派遣されているかご存じでしょうか?
今回の記事では、アフリカの最貧校と呼ばれるマラウイで、国連ユースボランティア(UNYV)として活動する遠山 里菜さんを紹介します。
遠山さん本人に記事を書いてもらいました。
是非お楽しみください。
こんな人におススメ
- 国連ユースボランティア(UNYV)に関心のある筑波大学の大学生
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目次
- 自己紹介
- 国連ユースボランティア(UNYV)での派遣先
- 国連ユースボランティア(UNYV)に応募した理由
- 国連ユースボランティア(UNYV)での経験と私の今後
- 国連ユースボランティア(UNYV)を目指すみなさんへ
自己紹介
初めまして、筑波大学国際総合学類3年の遠山 里菜(Rina Toyama)です。
筑波大学での活動
大学では開発経済学を専攻しています。
高校生の頃に訪れたフィリピンの大都市でストリートチルドレンに出会い、「経済成長は途上国開発に必ずしも必要ないのでは?」と感じました。
見た目の感想だけではなく、データや理論で自分の考えを確かめたいと考えたのが、開発経済学を専攻したきっかけです。
大学の専攻以外の活動では、サークルには所属せずに高校時代・大学時代を通して
- 留学支援団体の運営
- ケニアのNGOでのボランティア
- ケニアサッカークラブのインターン
- とある市議会議員さんの選挙応援インターン
など専攻分野を問わず色んなことを経験させていただきました。
今回は、私の活動の一部である国連ユースボランティア(UNYV)としての活動を少し紹介します。
国連ユースボランティア(UNYV)での派遣先
今回、私は国連ユースボランティア(UNYV)としてマラウイの首都 リロングウェにある、UNRCO(United Nation Resident Coordinator's Office)に派遣されています。
国連ユースボランティア(UNYV)の派遣国はマラウイ
マラウイはアフリカの南側に位置する内陸国で、世界最貧国として知られている国です。
最近は半年ほど前にあった大統領選挙の関係で、国内政治が安定せず経済活動も乏しい国ではありますが、少しずつ開発が進んでいることを感じることができます。この経験は、他の国では得難いものだと感じています。
国連ユースボランティア(UNYV)の派遣機関はUNRCO
UNRCOは他の機関とは異なり、独自のプログラムを持たないため、知っている人は少ないかもしれません。
実際にRCOがやっているのは、マラウイにある複数の国連機関同士の連携をファシリテートや、複数の機関が関わるイベントなどをコーディネートするという業務です。
私はUNRCOのCommunication and Advocacyに所属し
いかにマラウイの若者に
- “自分が国を変える一人だ”という意識を持たせるか
- 国の“未来”に働きかけいかに開発を促すか
を考えながら主にSDGsや国連の広報活動を行っています。
国連ユースボランティア(UNYV)に応募した理由
私は、高校生の頃から国連ユースボランティア(UNYV)プログラムの存在を知っていました。だから筑波大学を選んだと言っても過言ではありません(笑)。
国際協力に興味を持ち始めたころから、世界最大の国際協力機関である国連で働くことを一度は経験してみたいと思っていました。
現地密着のNGOで草の根活動を行うのももちろん重要なことですが、国全体の開発に対する影響や効果は狭い範囲に限られています。
国に大きく影響を与えることのできる国連という組織で
- どのように国全体の開発が進んでいくのか見てみたい
- 国全体の開発に関わりたい
と思ったのが応募に至った理由です(今思えば勉強不足な理由です)。
しかし、現実そんなに甘くはありませんでした。
基本的に国連で働く人は(国連ボランティア(UNV)やインターン、現地スタッフも含めて)、修士号を持っていることがあたりまえで、職務に関連するインターンや企業・団体での職務経験がある人がほとんどです。
そもそも学士号も持っていない、社会で働いたこともない私が、国連やマラウイに対して何かできることがあるでしょうか?
しかしそういったある意味で厳しい環境の中で、自分にできそうなことに手を上げて挑戦し、結果を出すことに全力で取り組むことで自分の成長や学び、将来の貢献につながるんじゃないか、つながればいいなと思いながら、日々活動しています。
国連ユースボランティア(UNYV)での経験と私の今後
もちろん国連ユースボランティア(UNYV)での経験を活かして将来、国連職員を目指します
と断言したいところではありますが、実際働いてみて、自分が思っていたよりもたくさんのアクターが開発に関わっていると気付けました。
開発が進むマラウイで働いた経験、生活した経験は、将来開発者の一員として社会に貢献するために、最大限に活用したいと思います。
加えて、私たちが思っているよりも学部生のうちに国連機関で働くという経験は、世界的に見てもほんのごく一部の人しか手に入れられない本当に貴重な経験で、実際何人もの同僚や友人から羨ましがられました。
しかし、この国連ユースボランティア(UNYV)での貴重な経験は私の努力によってではなく、支えてくださる様々な人々の努力と時間と日本の税金によって得られるものであるということも忘れず、何か日本社会にも貢献できることがあったら挑戦してみたいと思います。
国連ユースボランティア(UNYV)を目指すみなさんへ
実は、私は国連ユースボランティア(UNYV)に一度応募して落ちたことがあります。昨年、同じ筑波大学の先輩と一つのポストを争いましたが、やはり先輩には勝てませんでした。
今年、一度は落とされたポストにもう一度手を上げた結果、運よく派遣されることが決まりました。
なぜ通ったのかは分かりませんが、通っても落ちても挑戦する意味のあるプログラムであることは間違いありません。
昨年落ちた時はかなりショックでしたが
- そこから何を求められているのか
- 自分に何が足りないのか
を意識して考えるようになりました。
国連について情報収集をしたり、語学力を上げたりと、今思えば落ちて良かったなと思えるほど、自分のためになったと思います。
よく言われることですが、あきらめずに目標を追うことが大切だと心から思います。
しかし、国連ユースボランティア(UNYV)に合格するというのが目標なのではなく、自分にとって将来の大きな目標がないと、あきらめずに挑戦し続けることは難しいだろうと思います。
受かるまでもそうですし、派遣されてからも、外国で働きながら、一人で生活するのは想像以上に辛いことです。
目標を忘れず、そしてあきらめずに、物事を着実に一つずつクリアしていくのが重要なのかもしれません。
偉そうに書きましたが、私もまだその途中どころか入り口にやっと立てたくらいです。まだまだこれから。一緒に頑張りましょう。
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以上、筑波大学から国連ユースボランティア(UNYV)として、マラウイのUNRCOに派遣されている遠山 里菜さんを紹介しました。
高校生のころから、国内外問わず様々な活動をされてきた遠山さん。
筑波大学への進学の決め手は、国連ユースボランティア(UNYV)の存在だったようです。
一度悔しい思いを経験し、さらに国連ユースボランティア(UNYV)への思いを高めていったようです。
国連ユースボランティア(UNYV)での派遣は、想像しているよりつらいと、ありました。
国連ユースボランティア(UNYV)の合格が目標になるのではなく、その先を見てくださいという言葉が大切ですね。
次回もお楽しみに。