【国連ユースボランティア(UNYV)】関西学院大学からアルバニアへ!(中岡 航太郎)
みなさん。こんにちは。
国連ユースボランティア(UNYV)派遣中の平本 亘(@follow_me_peace)です。
今回の記事では、国際教養大学からどんな大学生が国連ユースボランティア(UNYV)に応募しているのか紹介します。
…が、僕が紹介してもうまく伝わらないので、ご本人に記事を書いていただきました。
お楽しみください。
________________
目次
- 自己紹介
- 国連ユースボランティア(UNYV)の派遣機関と派遣国
- 国連ユースボランティア(UNYV)に応募した理由
- 国連ユースボランティア(UNYV)での経験をどのように活かしたいか
- 国連ユースボランティア(UNYV)目指す方へのメッセージ
自己紹介
初めまして。関西学院大学総合政策学部4年の中岡航太郎(Kotaro Nakaoka)です。
小学校からずっとサッカーをしていて、大学に入るまでは海外とは無縁の生活でした。
今日は、大学まで海外とは無縁で、英語は普通科の学校の授業だけだった僕が
- なぜ国連ユースボランティア(UNYV)として働くことになったのか
- UN Womenってどんな機関?
といったものに答えていきます。
一つ、先に今日の結論から言っておくと「本当に誰にでもチャンスはあります。」
国連ユースボランティア(UNYV)の派遣機関と派遣国
派遣機関の説明
僕はUN Womenというジェンダー問題の解決に取り組む機関に派遣されています。実はUN Womenは2011年に誕生した国連の中でも比較的新しい機関です。
ジェンダー問題と聞いて皆さんはどういったことを思い浮かべるかはわかりません。
UN Womenではジェンダー課題を以下の5つの分野に分けて取り組んでいます。
- 女性のリーダーシップの向上と参画の増加
- 女性に対する暴力の撤廃
- 平和と安全保障のあらゆる局面における女性の関与
- 女性の経済的エンパワーメントの推進
- 国家の開発計画と予算におけるジェンダー平等の反映
僕が働いているUN Womenのアルバニア事務所では女性に対する性暴力の分野に力を入れて取り組んでいます。
今度の16Daysという女性に対する性暴力の撲滅を啓発するキャンペーンでは、国内の携帯会社や政府、大学などを巻き込み多くのイベントを企画しています。
ダボス会議が発表している日本のジェンダーギャップ指数は、アルバニアのジェンダー指数よりも下位なのです、、。上司からも日本のジェンダー問題の深さについてよく質問されます。
UN Womenで働く中で度々
日本のジェンダー不平等は本当に壊滅的な状況だということを女性に関わらず男性も認識した方がいい
と思います。
ジェンダーは女性だけの問題だけではありません。例えば意思決定機関の多様性のなさからくる硬直的な決定や性別役割分業など男性にとっても大事な問題も含まれます。ジェンダー不平等は人間としての権利(人権)に関わる部分を含むと同時に社会・経済的不利益を生み出す原因にもなっています。
ジェンダー観は社会的、歴史的に作り出されるもので中々アプローチが難しいです。
僕は今回の国連ユースボランティア(UNYV)を通じてそういった解決の糸口も考えていけたらいいなと思っています。
派遣国の説明
ではここからはアルバニアについて少し書きたいと思います。
僕は東欧の国であるアルバニアの事務所に派遣されています。
アルバニアはバルカン半島に位置する小さな国です。アドリア海を挟んでイタリア、大陸側ではギリシャやマケドニアといった国と国境を接しています。
ヨーロッパと聞けばEUを想像するかと思いますが、実はアルバニアはEUにまだ加盟できていません。EUに加盟するにはいくつかの条件となる項目があるのですが、今それを満たすために国内の整備を進めている段階だそうです。
物価は日本よりも安く、500mlの水は60円ほどで野菜や果物も安く手に入ります。
毎朝歩いて出勤しているのですが、カフェが30メートル間隔で並ぶ首都ティラナではやはりイタリアと同様エスプレッソが一番好んで飲まれています。
歴史は難しく複雑で僕自身勉強中なのですが、旧社会主義国で90年代まで鎖国して核戦争や外国との戦争に備えて国内にバンカーと呼ばれる壕を無数に作ったなどの歴史があります。
価格:1,980円 |
国連ユースボランティア(UNYV)に応募した理由
僕が国連ユースボランティア(UNYV)に参加することになったのは、先生に「申し込んでみたら?」と誘われて「それ面白そう」と思ったのがきっかけです。
実は大学2年生時代にカンボジアのNGOで約五ヶ月間インターンをした経験があります。その際は現場で草の根の活動するNGOの面白さや大変さを学ぶことができました。
今回先生の一声で申し込みUNで数週間働いて感じたのはUNは現場からは遠い、ということです。
一方で国連は国連にしかできない機能も持っています。それは各機関と調整を図り、政府や市民社会と共にNorm making(基準や標準作り)に取り組むことによって機運を醸成したり、社会全体の方向性を決める役割です。
これらに関われるのはNGOや民間ではほぼ不可能(プロジェクトに参加することはあるかもしれないが、マネジメント側に回ることはほぼない)なので、学部生のうちにこれらを経験できるのは正直幸運です。
この機会を生かして草の根のNGOとは真逆のUNという機関で働くことで自分自身の社会への関わり方・貢献の仕方/レベルを学び得たいと考えています。
またプロフェッショナルな職員や世界から集まる優秀なインターン生と働くこと自体、なかなか得難い経験ですよね。
国連ユースボランティア(UNYV)での経験をどのように活かしたいか
僕は次の春卒業し、民間企業への就職が決まっています。
ただ、これから人生100年と言われる中で自分のフィールドを日本や民間といったくくりで縛るのは少し勿体ない気がします。
今回の、異国の地でまた民間ではない機関で働き、様々な価値観や経験を通じてや今後のキャリアパスを考えるヒントにしたいと思います。
国連ユースボランティア(UNYV)目指す方へのメッセージ
UNで働くことは毎日多くの学びがあります。ただ、これは正直カンボジアのNGOでインターンをしても、日本の企業でインターンをしても感じることができると思います。
国連ユースボランティア(UNYV)は、もちろん魅力的で様々な経験が得られるプログラムだとは思います。
しかし、国連ユースボランティア(UNYV)だけに縛られるのではなく、目の前に現れる無数のチャンスに飛びつき、「面白そう!」という動機だけで十分なのでいろんなことに挑戦してみてください。
もしもそれが国連ユースボランティア(UNYV)だとしても、国連ユースボランティア(UNYV)じゃなくてもきっといい経験や出会いがあると思います。
僕は大切なのはチャンスが来た時に飛びつけるかどうかだと思います。そのためにもぜひ自分で納得のできる学生生活を送ってください!
SDGs 国連本部限定 ピンバッジ 2個セット UN 正規品 価格:1,830円 |
__________
以上、関西学院大学からアルバニアのUN Womenに派遣されている、中岡航太郎さんを紹介しました。
今年、4年生で来年からの就職先も決定している中岡さん。
そんな彼から、国連ユースボランティア(UNYV)に縛られる必要はない。という話がありました。カンボジアNGOでのインターン・日本国内でのインターンを経験した中岡さんは、それぞれの良さが分かっているのでしょうね。
国連ユースボランティア(UNYV)しかだめだ!と思っている方には、是非中岡さんの話を聞いてみてもらいです。
次回もお楽しみに。